精工舎 の大正時代のネジ巻き両鈴目覚時計 硝子台はウランガラス

出品の「精工舎」のネジ巻き目覚時計は、大正時代の製品カタログに、「ビー兩鈴目覺／毎日巻、ニッケル／文字板二吋／高サ四寸、巾四寸／䑓ニハ大理石、青、水、紫色硝子等有之候」として紹介。吋の読みはインチ、ビーの意味は不明。 真鍮の装飾、筐体（カタログのニッケルか）、両鈴などには経年による汚れや変色、キズなどが見られますが、凹みなどの変形はほぼありません。若干の汚れやキズのある文字盤やガラス面のクリーンさは残っています。 透明薄緑（カタログの水色か）硝子台は、汚れや欠け、ヒビなどはほぼなく、ブラックライト（紫外線）を当てると発光するウランガラスだと思います（写真２、３）。 アラビア数字の文字盤には長短二針と目覚針、６時の下には、「ＭＡＮＵＦＡＣＵＴＵＲＥＤ　ＢＹ　ＳＥＩＫＯＵＳＨＡ，ＴＯＫＹＯ，ＪＡＰＡＮ」の社名表記、「ＭＡＤＥ　ＢＹ・・・」の表記より古い製品でしょうか。 裏面には、上に遅進（ＦＳ）調整レバー、ゼンマイの巻きネジは、右が時計用、左が目覚用、下の同軸の時刻・目覚時刻設定ツマミは、引出し両回転で時刻、押込み左回転で（右回転では時刻より進まず）で目覚設定。 時刻・目覚設定は可能です。時計用ネジでゼンマイを巻き上げるとカチ×４と時を刻みます。 経年か？ひっかかりか？故障か？目覚は設定時刻で鳴動しません。なお、ネジの巻き過ぎはゼンマイ断裂の原因になりますのでご注意下さい。 毎日巻ですが継続動作時間は、遅れ進みを遅進レバーで調整できるか、などは未確認です。アンティーク品であり性能保証できないことはご了解下さい。オーバーホールの有無は不明ですが、目覚の修理やオーバーホールは専門店に相談下さい。 硝子台を含め大きさ（㌢）重さなどはおよそ次の通りで、ほぼカタログ通りです。 高さ１２．５、横幅１２．２、奥行６／ 文字盤内径４．６／ 台座１２．２×５．２×１．３／ 重さ５３５㌘／ ＳＥＩＫＯは１４０年以上の歴史ある老舗名門のグローバル企業です。明治１４年の服部時計店に始まり、明治２５年同店の製造部門「精工舎」が設立。 出品の「ＳＥＩＫＯＵＳＨＡ」の「ビー兩鈴目覺」時計は経年約１００年、時計は動作、目覚は現状鳴動しませんが、アンティーク感抜群で、美しい硝子台はウランガラスです。コレクションだけではなく、インテリア時計としていただけるのではないでしょうか。